Apple macOSの文字コード「UTF-8-Mac (NFD)」に起因する濁音・半濁音の2文字扱い問題。Googleドライブへのアップロードはパソコン版ドライブ経由か、Safariで解決

Apple macOSは文字コードが「UTF-8-Mac (NFD)」のため、日本語の濁音・半濁音が2文字扱いになってしまいます。例えばFinderにある「ウグイス.jpg」というファイルをChromeブラウザでGoogleドライブにアップロードした場合、Googleドライブ内では「グ」が「ク」+「゛」の2文字として扱われます。ファイルを直接ブラウザ上にドラッグ&ドロップする方法、Googleドライブのメニューの[ファイルのアップロード]からアップロードする方法、いずれでも結果は同じです。

 見た目は1文字の「グ」に見えますが、Googleドライブ上で[名前を変更]を選び、後ろからバックスペースキーで削除していった場合、「ス」「イ」と削除した後、「グ」は1回の打鍵では削除できません。「゛」「ク」と2回の打鍵を要します。

 この辺の「UTF-8-Mac (NFD)」に起因する基本的な情報は先に投稿した以下の記事「Apple macOSの文字コード「UTF-8-Mac (NFD)」に起因する濁音・半濁音の非常に厄介な問題。ファイル名テキストのコピペ活用時、見分けがつかない欠陥的な落とし穴」をご覧下さい。

 ここではmacOSからGoogleドライブにファイルをアップロードする際の解決テクニックについて把握できたことを解説します。

ブラウザは「Safari」一択

 Googleドライブは名前の通り、Googleのサービスのため、Google Chromeブラウザとの相性が一番いい気がします。個人的にもプロファイル機能が気に入っているため、Chromeブラウザが大好きです。しかし少なくとも、macOSからGoogleドライブにファイルをアップロードする際は「Safari」ブラウザ経由に限ります。

 それは「UTF-8-Mac (NFD)」に起因する濁音・半濁音の2文字問題を自動的に解消してくれるから。

 Safari経由でアップロードすると、「ウグイス.jpg」は「ク」+「゛」の2文字扱いにはならず「グ」1文字として自動変換されます。

 実験してみた限り、これを実装しているブラウザは「Safari」のみ。「Chrome」「Firefox」「Microsoft Edge」「Opera」はどれもGoogleドライブ上では2文字扱いになってしまいました。

 Safariにプロファイル機能が追加されれば最高なのですが…。

パソコン版Googleドライブを使う

 「パソコン版ドライブ」と称されるパソコン版のGoogleドライブは使っていますでしょうか? MacのFinder上で他のフォルダやファイルと同じようにGoogleドライブ内のファイルが扱えるサービス・機能です。

 この機能が使える状態にし、Finder上でドラッグ&ドロップしてファイルをコピーすると、「UTF-8-Mac (NFD)」に起因する濁音・半濁音の2文字問題は自動的に解消されます。「ウグイス.jpg」は「ク」+「゛」の2文字扱いにはならず「グ」1文字として自動変換されるのです。

 パソコン版ドライブには「オフラインで使用可能にする」「オンラインでのみ使用可能にする」の2種類の指定方法がありますが、どちらの状態のフォルダにコピー(アップロード)しても2文字問題は解消されます。

 なお、晴れてGoogleドライブでは「グ」1文字として扱えたとしても、それを再びダウンロードしてmacOSのFinderに置いた場合、当然、強制的に、内部的には「ク」+「゛」2文字となります。この辺は概念としてきちんと理解しておけると良いと思います。

パソコン版ドライブ領域内のFinder上での挙動について

 細かい話ですが、パソコン版ドライブ領域内のFinder上での挙動についてもお伝えしておきます。パソコン版ドライブを利用してGoogleドライブ内にアップロードしたファイルの濁音・半濁音は1文字扱いに変換されていますが、そのファイルのファイル名を一部変更したり、ファイルを編集して上書きしたり、複製した場合はどうなるでしょうか?

 実験してみたところ、パソコン版ドライブ領域内のFinder上で行っている限りは、濁音・半濁音は1文字扱いのままでした。素晴らしい。

 但しこれはGoogleドライブ内での文字の扱い方の話ですので、パソコン版ドライブ領域内のFinder上とはいえ、Finder上でそのファイル名をコピーし、Googleドキュメント等にペーストして調べると、2文字扱いになってしまいます。これはMacのFinderを経由する限り、絶対に「UTF-8-Mac (NFD)」の濁音・半濁音問題からは逃げられないためです。怖いですね…。

 それから例えばChromeブラウザ経由でアップロードし、濁音・半濁音が一度2文字扱いでアップロード済みのファイルについては、パソコン版ドライブ領域内のFinder上からアクセスし作業したからといって1文字扱いに変換されるわけではありません。

 変換したい場合は、一度、Mac側のディレクトリへコピーし(実質的にはダウンロードし)、再度、今度はChromeを使わず、Finder上でパソコン版ドライブ領域内にアップロードすれば変換されます。

 ご参考になると幸いです…😊



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