Adobe(アドビ)の画像生成AI「Adobe Firefly」が9月13日、正式版となり、一般提供が開始されました。長らく続いていた従来のベータ版から昇格し、何と言っても重要なのは「商用利用が可能になった」という点です。
早速アクセスしてみると、ページ右下には下記のようなお知らせが表示されていました。
新機能
個人の作品および商業作品のいずれにも Adobe Firefly を使用できるようになりました。
Creative Cloud プランでは、透かしなしで作成できます。
試しに下記のテキストから生成してみた画像を一つ掲載します。
Adobe Fireflyが正式版となり、商用利用可能になった。エポックメイキングな転換期だと興味津々なクリエイティブ業界の人々。
絵柄としては全く謎のものです…。とにかく指定するテキスト次第で結果はさまざまです。
生成される画像の解像度(画像サイズ)
画像の大きさを確認すると「1792 x 1024 px」の解像度でした。ベータ版から正式版になったからといって、解像度がアップした訳ではありませんでした。アイキャッチ画像なんかには最適ですが、商用利用として本格的に使うつもりだとさすがにサイズ不足ですね…。当面は工夫しながらうまく活用の道を探っていく形になるのではないかと感じます。
ベータ版と違い「透かし無し」の画像がダウンロードできる
何と言ってもベータ版のときは下記のような透かしが左下に強制的に入ってしまいましたが、正式版となり、この透かしが無いのが嬉しいです。
今となっては透かしありの画像は生成できないようなので、透かしがある時期にいくつか画像を生成しておいて良かった気もします。記念になりました…。
Adobe Fireflyと生成クレジットの基本情報
さて、正式版リリースとともに浮上してきた情報が「生成クレジット」という仕組みです。際限なくいくらでも画像を生成できる訳ではなく、生成するたびにクレジットが減っていき、それがゼロになってしまうと、生成速度が遅くなったり、プランによっては生成できなくなったりするようです。
Adobe Fireflyの生成クレジットに関する情報はAdobe公式サイトの下記ページにまとまっています。
個人的にメモっておきたい点、気になった要点を箇条書きにしておきます。
- 生成クレジット数は月ごとに「毎月リセット」とのこと。未使用分が繰り越される仕組みはない。
- 「テキストで画像作成」で生成クレジットが減少する(引き落とされる)アクションは、ダウンロード時ではなく、それ以前、「さらに読み込み」または「更新」を選択した際に減少してしまう。
- Creative Cloud有料サブスク契約者の場合、月間の生成クレジットは1,000。それに達した後も「生成 AI アクションを引き続き実行できますが、生成 AI 機能の動作速度が遅くなる場合があります」とのこと。
- 「残りの生成クレジット数を確認するにはどうすればよいですか?」について、Creative Cloud有料サブスク契約者の場合、2023年11月1日までは「アカウントに生成クレジットまたは使用数は表示されません」とのこと。それ以降、どのように表示されるのかはまだ説明がない。確かに現時点で右上のアカウント情報を見ても「お客様のプランには生成クレジットが含まれています。」と表示されるのみ。
《関連リンク集》
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