記名PASMOを無記名PASMOに変更することはできない。記名PASMOは本人以外使ってはいけない。10年間使わず失効するとデポジットすら戻ってこない。その結果…

病院の診察券を探していたら偶然、古いPASMO(パスモ|ICカード乗車券・電子マネー)が出てきました。その存在をすっかり忘れていた。

 義父母が先日、SuicaかPASMOを紛失したのですが、半導体不足の影響で新しい鉄道系ICカードが入手できないといいます。そこで、もしこのPASMOが使えたらいいかもと思い、調べました。

記名PASMOは、当該記名PASMOに記録された記名人本人以外が使用することはできない。

PASMOに関する約款>PASMO取扱規則 第5条

 早速、出鼻をくじかれます。発見したPASMOは記名式だったため、私自身しか使えないことが明記されています。

「PASMO電子マネー取扱規則」にも、一定期間チャージも利用もなかった際には使えなくなる旨が明記されています。駅係員さんによると、6カ月でロックがかかるようです。

Impress Watch>さよならPASMO。払い戻し手数料開始前に現金化

 使わない状態で放置しておくと「6カ月でロックがかかる」との記事もあり、とにかく使える状態なのか試すため、駅でチャージしてみることにしました。

 JR東日本の駅のSuicaの券売機で手続きしてみましたが、現金払いであれば、無事にこのPASMOにチャージすることができました。9年近く放っておいたカードですが、無事にチャージができ、改札も通過できて普通に使えました。

 次にJRではなく、PASMO圏内の駅へ行って、この記名PASMOを無記名PASMOに変更できるかどうか聞いてみることにしました。

 JRの「みどりの窓口」に該当するのは「定期券発売窓口」のようで調べると、「みどりの窓口」が減っているのと同様に、京王井の頭線の場合、何と吉祥寺駅にすら「定期券発売窓口」は無いことを知りました。(2022年4月15日で終了したとのこと。)

 渋谷駅であれば「定期券発売窓口」があるので渋谷駅で尋ねてみました。窓口は並んでいたので、先に改札横の駅員さんに聞くと、定期券発売窓口じゃなくここで良いとのこと。但し「記名PASMOを無記名PASMOに変更することはできない」との回答でした。また未だに無記名PASMOについては半導体不足の影響で新規発行が困難ともおっしゃっていました。

 ご本人が残っているチャージを使って下さい、と、それしか無い回答でした。

 残念ですが、無記名PASMOに切り替え、義父母にあげる道は断たれました。

 このまま引き続く放っておくことも考えましたが、10年間経つをPASMOは失効し、しかも失効した場合、デポジットすら返してもらえない記載があっため、この機会に払いもどしをしておくのが現実的な気がしてきました。

PASMOの交換、使用又はバリューのチャージのいずれかの取扱いを行った日の翌日を起算日として、10年間これらの取扱いが行われない場合には、PASMOは失効する。

失効した場合、当社が特に認めた場合を除き、デポジット及びPASMOに記録されている一切の金銭的価値等の返却を請求することはできない。

PASMOに関する約款>PASMO取扱規則 第12条

 払い戻しをするにも、追い打ちをかけるように下記のような情報が…。

2022年3月12日(土)からPASMOカードの払いもどし手数料を収受させていただきます

PASMO協議会(PDF)

 PASMO払いもどしの計算ルールを見ると、結論としてはチャージ残高をキレイに0円にしてから払いもどし手続きをするのがベストな気がしました。こうすることでデポジットの500円のみ、きちんと返してもらえるように解釈しました。

 チャージをキレイに0円にするのも面倒ですが、一番現実的なのは、このPASMOで電車に乗り、改札を出る前に不足分を現金で精算するのがベストかなと考えています。

 近日これを行なった上で、PASMOの払いもどしをする予定です…😊



【続報・顛末編】



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