MacBook、以前は実質、音楽制作専用機でしたが、Apple M1 MacBook Airにしてから動作速度が快適過ぎて、WindowsからMacへどんどん担当領域がシフトし増加、残すはAdobe Illustrator(アドビ イラストレーター)によるDTP、つまり印刷用のデザイン作業だけとなっていました。
今回、ついにIllustratorのデザイン作業もM1 MacBookへ移行したので、その際の要点を記録として残しておきます。
前提条件|Adobe Creative Cloud
前提条件として、すでにMacBookに、Adobe Creative Cloud、さらにはIllustratorはインストールされており、問題なく作動している状態となります。
Windowsのaiファイルを開いてみる
まずは試しにWindowsで制作していた時のaiファイルを開いてみます。
ドキュメントには、ご使用のコンピューターにないフォントが使用されています。
予想通り、[環境にないフォント]アラートが現れ、それらのフォントがリスト表示されます。
不足の[環境にないフォント]をMacにインストール
[閉じる]でアラートのダイアログは一旦閉じ、不足しているフォントをMacにインストールしていきます。Illustratorの[書式]メニュー>[フォントの検索と置換]>[リストの保存]を行うと、「このドキュメントに使用されているフォント」がシンプルなテキストファイルとして保存できるため、それを参考にインストールしていきました。
小塚ゴシックなどはAdobe Fontsでアクティベートすることにより、使えるようにします。その他はほとんどフリーフォントのため、各配布サイトからMacに直接ダウンロードし、インストールしました。
同じ小塚ゴシックでもバージョンに違いあり
フォントのインストールが終わり、再びaiファイルを開くと、不足フォントの指摘数は激減しましたが、完全には解消されず[環境にないフォント]は残っています。そのいずれもがAdobe Fontsでインストール(アクティベート)したはずの小塚ゴシックです。なぜ…。
理由は、同じ小塚ゴシックとはいえ、Windows版のaiファイルにある小塚ゴシックは微妙にバージョンが古いようです。[環境にないフォント]として残ってしまったのは下記の4種類のフォント。
- KozGoStd Regular-90ms-RKSJ-H
- KozGoStd Medium-90ms-RKSJ-H
- KozGoStd Bold-90ms-RKSJ-H
- KozGoStd Heavy-90ms-RKSJ-H
フォントの検索と置換
検討の結果、現在の小塚ゴシックに置き換えることにします。
[書式]メニュー>[フォントの検索と置換]を開き、[置換するフォント]欄で[システム]を選択、上部の[ドキュメントフォント]から下部の[システムのフォント]に置換する形で選択状態にし、[すべてを置換]ボタンで確定します。
下記の通り、単純にフォントの太さごとに紐付けて置換しました。
- KozGoStd Regular-90ms-RKSJ-H ⇨ 小塚ゴシック Pro R
- KozGoStd Medium-90ms-RKSJ-H ⇨ 小塚ゴシック Pro M
- KozGoStd Bold-90ms-RKSJ-H ⇨ 小塚ゴシック Pro B
- KozGoStd Heavy-90ms-RKSJ-H ⇨ 小塚ゴシック Pro H
フォント問題はクリア|編集作業へ
これでフォント問題はクリア。今回は、新規デザインではなく、一部を修正・更新する改版のため、該当部分をいじっていきます。
最初にテキストを編集する際、下記アラートが現れましたが、[OK]を選択して進みました。
このテキストは、別のバージョンのIllustratorで作成されました。テキストを編集すると、一部のテキストレイアウトが変更される可能性があります。基本書式には影響しません。続行しますか?
まとめ
最終的には、ほんの一部で僅かにレイアウト崩れがありました。これがIllustratorのバージョン違いに起因するものか、小塚ゴシックのバージョン違いに起因するものかは判然とはしません。
いずれにせよ、フォントさえ準備できれば、思いのほかOSの違いは感じさせないなと思う反面、やはり、完全一致とは思い込まず、細かい部分までチェックし、微調整する覚悟は必要だなとも思いました。
ここにあげた以外の操作や、最終的に印刷所へ入稿するための印刷用PDFの設定・書き出しなどは、さすがにAdobeの同じアプリケーションなだけあって、Windows時代とMacでは差異による戸惑いなく、作業は行えました。
同じような移行をされる際のご参考になると幸いです…😊