特殊詐欺(キャッシュカード詐欺盗)未遂・体験記 – 家電量販店の店員さんが機転を利かせて銀行協会へ連絡を入れてくれた話(実話)

離れて暮らす母から、のっぴきならない雰囲気で電話がかかってきた。
実在する大手家電量販店「〇〇カメラ・〇〇店」の〇〇さんという店員さんから電話があり、母の名前のクレジットカードで高額商品を買おうとしている女性がいる。けれど、挙動不審なので怪しいと思い、お電話差し上げた、と。
さらに、念のため「銀行協会」(一般社団法人全国銀行協会)に連絡(通報)しておいたとのこと。

そのおかげで、その後、銀行協会の〇〇さんからも電話をもらい、調査した結果、ほかにも母の名前で作られたカードが複数あるらしく、しかし、銀行協会側で速やかに対策を講じたので大丈夫ですよ、と言われたそう。

それでも何だか心配で、「このままでいいかしら…」と、私に電話をかけてきたという訳だ。

母はクレジットカードなど1枚も持っておらず、作ったことすらない。
今のスマホは父の名義だし、漏れたとすれば某ポイントカード絡みか、以前の解約済みスマホか、Suica位しか考えられない。
そんな推測を巡らしながら、とにかく一通りの経緯を聞き出し、概要を出来るだけしっかり把握するよう努めた。

機転の利く店員さんで良かったね」などという会話も交わしながら、とはいえ最大限の対策を講じたいので、ひとまず私の方から銀行協会の〇〇さんへ電話して、このままで良いのかどうか、何かやっておくことがあるのかどうかなどを聞いてみることにした。


母との電話を一旦切った後、ネットで銀行協会の公式サイトから電話番号を調べ、電話をかけてみる。
かけた先は、このページの後段に表示される「全国銀行協会相談室」というところ。
電話口の方に事情を説明し、母から聞いていた、銀行協会の〇〇さんという方がいるのか、ぜひ直接話を聞きたい、と尋ねると、想定外の返答、「いない」という。
続けて、取引先でもない一般の方に、協会からそのような電話をすることはあり得ないし、もし連絡をするとすればこの相談室からになり、そもそも相談室にもそんな人物はおらず、その事案も承知していない、と。

えっ」とそこでやっと気が付いた。
「銀行協会の〇〇さん」と「〇〇カメラの店員〇〇さん」はグルで、両方ともニセモノだったのか、と。
恥ずかしながら、母のみならず、私自身も初動ではすっかりなりすましの手口に騙されたのだ。
トラップを理解してから冷静に振り返れば「な~んだ」という、正直単純なカラクリだけど、焦って電話をかけてきた母の様子に飲まれ、ものの見事にその時点では騙された。本当に悔し過ぎる…。

本物の「銀行協会相談室」の方は、警察に通報した方がいいとのアドバイス。
お礼を述べ、電話を切り、とにかく裏を取りたくて「〇〇カメラ・〇〇店」の電話番号をネットで調べ、すぐにかけてみる。

電話に出た方に事情を説明し、〇〇さんという店員がいるのか尋ねると、すでに感づいている通り、そんな店員は存在しないし、最近、当店を勝手に名乗ってそうした迷惑電話をされる例が多く、同じような問い合わせが複数あるとのこと。
「やっぱり」
お気を付け下さい、とご丁寧に心配頂きながら電話を切る。皆さんにお手数をかけてしまった。時間泥棒だし、全員、被害者じゃん、無駄な仕事増やしやがって…。


母に電話をし、かかってきた二人はグルなこと、二人ともニセモノであること、を伝えた。
めちゃくちゃ、驚いていた。
心臓が悪いので、騙されたことで心臓が止まったら、ニセモノたちはどう責任を取るつもりだ、と内心思う。


続けて、これらの類似例をネットで検索すると、結構前から発生しているようで、注意喚起の情報が多数ヒットする。
どうも、電話の後、実際に現地へ訪問し、すり替えなどの手口を使って、カードを盗み取る事例などが多い様子。
確かに、名前と電話番号のみならず、恐ろしいことに住所も知っていたそう。

そこで管轄の警察著に電話した。
窓口の方に事情を話すと早速、担当だという防犯課の女性に切り替わり、親身になって話を聞いてもらえた。
私がすぐには行けない場所に住んでいることを知ると、この後、その方から電話をし、さらに訪問してくれるという。
もちろん、突然、警察の方から電話があると、それはそれで怪しい。いや、大いに怪しむべきだ。
なので、まずは私から母に電話をし、数分後に〇〇警察の防犯課の〇〇さんという女性から電話がかかってくることを伝えた。


数時間後、母から電話があり、ひとまず警察が来てくれたこと、その後、犯人の訪問などはないことを聞いて、ひとまずは一段落となった。
警察は、今後同じようなことがあれば、迷わず110番するように、そしてその防犯課の方も、心配があれば何でも気軽に直接電話してもらって構わない、との話になったそう。心強い。(でも心配…。)

母はカード類を一切持たず、よって暗証番号やパスワードを聞かれたとしても、そもそもそんなものは存在しないことが結果的には不幸中の幸いとなった。それが、行っても無駄だと、犯人の訪問にも結び付かなかったのだと考えられる。(本当に質素な人生なので、盗むものなど無いのだけれど…。)


教訓。

とにかくこの手の、向こうから先にかかってきた電話はいくらそれらしい組織名を名乗っていても一切信用しないこと。
自ら公式サイトで調べ、こちらから電話をしたケースだけを信じること。
その際、ニセモノのサイトやニセ番号にも気を付けること。

それにしても、どこから漏れた個人情報を使っているのだろう。
特殊詐欺の輩もけしからんが、同時に、個人情報を漏らした、漏らしてしまったどこか、も許しがたい。
不正流出のニュースは頻繁に報道で目にするけど、こうして被害が実際に発生する。
やはり個人情報の流出は大問題なのだと改めて実感した。

これをお読みになった方、そのご家族、どうぞこうした犯罪に巻き込まれないよう、十分にご注意下さい!
その願いを込めて、この記事を書きました…✍️


<後日談>

https://twitter.com/kudoyuji/status/1404944520966381568