住信SBIネット銀行の法人口座を開設。実際に手続きしてみた記録|会社設立連載 第2章(個人的備忘録)

これまでは「freee会社設立」を軸に記事を構成してきましたが、これ以降はfreee会社設立というよりは個別事項が主軸となっていくため、前回までを第1章今回以降を第2章と一旦区切りをつけ、全体としては一つの連載として続けていきたいと思います。


2022年6月6日追記】住信SBIネット銀行が「法人口座専用アプリ」をリリースしたため、1台のスマホで個人口座と法人口座、両方を扱え、「スマート認証NEO」が利用できるようになりました。後述▽


顧問税理士の決定

前回までで「履歴事項全部証明書」「印鑑証明書」「定款」が揃い、次の段階の各種手続きが進められる状態になったところで、顧問税理士の先生へ状況を報告し、今後の体制での見積をいただきました。
個人事業主として6年以上、顧問契約を締結している税理士さんなので、すでに1年近く前には方向性を相談済みで、何となくの相場は見えていたので、改めて最終確認し、今後の新体制においても顧問税理士としてお願いすることにしました。

税理士というのは、数字を通じて家の内部事情まで透けて見える立ち位置なので、いくらネットで良さげなことを書かれていても、そうそう簡単に信用して契約するのは難しいですね。例えば親戚とか友人とか、余りに近い人というのも個人的には躊躇します。
私的な利害関係が生じにくく、なおかつ信頼できる資格保有者で、さらにfreeeなどクラウド会計やネット活用に前向きリーズナブル、という条件は、なかなか探すのが大変です…😊


法人口座を作る銀行の選定

続いてとにかく法人の銀行口座が欲しいので、口座開設を優先しました。
ネット専業銀行は国税庁e-Taxのダイレクト納付(つまりは「ペイジー(Pay-easy)」)に対応していないなど、一部、デメリットもあるのですが、個人的にはネット専業銀行好き(?!)で「住信SBIネット銀行」も個人で積極的に活用してきたので、今回もここで開設することに決めました。
ちなみにfreee会社設立の管理画面ページ内のオススメ銀行は、単にリンクが貼ってあるだけで特に優遇はなさそうですが「住信SBIネット銀行」「PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)」「GMOあおぞらネット銀行」の3行でした。


住信SBIネット銀行で法人口座を申し込む

住信SBIネット銀行の「法人のお客さま」のページから法人口座開設の手続きをします。

まずは4つの質問に「はい」「いいえ」で答えます。
いずれに「はい」だったので次へ進むことができました。
条件を要約すると「運転免許証を持っていて、スマホでその免許証や自身の顔写真が撮影可能で、代表者が取引担当者、実質的支配者の居住地国が日本のみかつ3人以下」だとすべて「はい」になり進めます。

次に「反社会的勢力ではないことの表明・確約」など各種規約に同意するとさらに次の工程です。

長い入力フォームが現れますので、法人番号を手始めにすべて埋めていきます。


「事業内容」のコーナーに「ホームページ」の有無を答え、ある場合はURLを入力する質問があります。
私は以前から先行してサイトを構築済みだったのですが、公開には至っていませんでした。
この質問を見て、やはり「ある」を選び、公開されているサイトが見れた方が審査する側のいいだろうな、と思い、急遽、公開することにしました
審査にどの程度提供を及ぼすのか分かりませんが、もし公開可能な場合は、予め公開しておく方がベターだとは思います。


「特定取引を行う者の届け出」コーナーの「法人の種類」はこのQ&A「〔法人口座〕法人の種類・特定法人の判定について」判定チャートに基づいて決定します。
なかなか解釈が難しい項目もあるので迷いましたが、最終的には「以下(1)~(10)以外(「特定法人」)」を選択しました。


カードの選択」コーナーでは「デビット付キャッシュカード+認証番号カード」か「認証番号カードのみ」を選びます。
デビットカードはほとんど使ったことがなくピンとこないので無しでいいかと思いましたが、下記一文が付記されていたので、「デビット付キャッシュカード+認証番号カード」にしました。

認証番号カードのみを選択した場合、キャッシュカードが発行されないため、ATMのご利用は「アプリでATM」(スマートフォンアプリ)にてご利用ください。


カードデザイン」ではカードのブランド「Master」か「VISA」を選びます。
法人口座でも同様かどうか定かではありませんが、デビット付キャッシュカード「ミライノ デビット」のページを見ると、「カード有効期限」や「ポイント還元率」において、Masterの方が若干有利でしたので「Master」を選びました。
なお、「VISA」にした場合、カードの色が3種類から選択できます。


続く「デビット暗証番号」の項目には下記のような注意書きがありました。

※一旦登録したデビット暗証番号を変更することはできません
※デビット暗証番号を失念した場合、当社で暗証番号をお調べすることができません
※デビット暗証番号の変更希望・失念の場合は、カード再発行が必要となります。(有料

何だか、いろいろ制約が多いんだなぁとは思ってしまいました…😊


すべての入力が終わり、次で入力内容の確認も済むと、スマホでの運転免許証と顔写真の撮影工程になります。
表示された一意のQRコードから指示に従ってスマホでの撮影を進めます。
画像収集・保管は株式会社Liquidに委託しているとも書かれています。

このスマホでの工程が終わると「手続き完了」です。
「口座開設結果はメールでお知らせいたします」とのことでした。


約24時間後には口座開設完了という速さ

さて結果ですが、金曜の昼頃に開設手続きを行いましたが、翌日の土曜日、13時には住信SBIネット銀行から「口座開設完了のお知らせ」メールが届きました。約24時間後驚きの速さです。
また、予め知っていた通り、印鑑も印鑑証明書も定款も登記簿謄本も、一切必要ありませんでした
凄い、のひとことです…😊

なお、早速1件、口座振替(自動引落)を登録しなければならないのですが、その申込用紙の銀行印の部分はどうすればいいんだろう?と思い、検索しました。
Q&A「口座振替の申込方法について教えてください」によると

当社へのお届け印はありませんが、口座振替依頼書には、お客さまご自身の任意の印鑑をご捺印いただくいただくようお勧め致します。

とのこと。
何でもいいから何かしら押しておくように、という感じでした…😊


「スマート認証NEO」が1スマホで個人と法人、両方使えるようになった!(2022年6月6日追記)

住信SBIネット銀行が2022年5月26日、法人のお客さま専用アプリ「法人口座 住信SBIネット銀行」の提供を開始したため、1台のスマホで個人口座と法人口座、両方を別々に扱え、「スマート認証NEO」が利用できるようになりました。素晴らしい!

したがって初出時の下記原稿は「打ち消し線」処理します。

「スマート認証NEO」は1スマホ1口座なので使えず

上記は絶賛の内容ですが、非常に残念な点も発覚しました。
口座開設完了後、各種パスワードや限度額を設定し、次へ進むのですが「スマート認証NEO」に関する工程が現れます。
メールにも「初期設定を行った後、スマート認証NEOの登録を行っていただけますとすぐに口座の利用が可能となります」と書いてあるので楽しみに済んだのですが、別途調べるとQ&Aの「〔スマート認証NEO〕 1台のスマートフォンで個人口座と法人口座のスマート認証NEOを併用できますか?」に下記の情報。

1台のスマートフォンで個人口座と法人口座のスマート認証NEOは併用できません。
スマート認証NEOを登録できるのは、1台のスマートフォンに対して1口座のみです。
そのため、個人口座(または法人口座)でスマート認証NEOをご利用されている場合、同じスマートフォンにて法人口座(または個人口座)のスマート認証NEOを登録することはできません

そりゃないぜ…。

いろいろ調べていたつもりですが、調べることが多過ぎて、ここは盲点でした。
本当にショック。

さてどうするか。
スマート認証NEOを使わない場合、「アプリでATM」か「キャッシュカード」になるようです。

キャッシュカードを使ったお取引につきましては郵送されますキャッシュカードがお手元に届くまで利用できません
キャッシュカード等は、本日より1週間から10日程度(土・日・祝日を除く)で「転送不要」の「簡易書留」にてご登録住所へご郵送します。必ずお受け取りください。

とのこと。
基本的に出来るだけネットバンキングで済ませたいので、大人しくキャッシュカードを待ちたいと思います…😊


追記

口座開設完了から5日後には「簡易書留|転送不要」でキャッシュカードと認証番号カードが届きました。
デビットカード付きキャッシュカードは多分初めてと思われ、キャッシュカードなのに裏面に直筆の署名をする点が印象的でした。

また、届いた用紙の説明の中で、デビット機能については、初期の利用限度額が一律に設定されていると知り、早速ネット上でログインし確認後、微調整しました。


追記2

デビットカード付きキャッシュカードが届いてから実際に「ロリポップ!」のレンタルサーバーと、「ムームードメイン」の独自ドメイン更新料(管理費)で、従来のクレジットカードからデビットカードへ切り替えてみました。

特に問題なく切り替え、カード登録は完了しました。
月額料金の支払、いわゆるサブスク払いの場合、デビットカードは使えないケースがあるという情報をいくつか見かけていましたが、今のところ問題なく使えそうです。

別途申し込んだクレジットカード「ミライノ カード Business ライト」ポイントが付かず、一方、このデビットカードは一応「0.8%」のポイント還元があるとのことなので、この分でいくとクレジットカードの出番がだいぶ無くなりそうです…😊

※「ミライノ カード Business ライト」のポイント付与なしの詳細はこちらにまとめてあります。


追記3

住信SBIネット銀行の法人口座を口座振替(自動引落)で利用する場合、口座振替依頼書(自動払込利用申込書)の口座名義人欄には会社名のみならず、その後ろに「代表者役職名・法人代表者名」も記入する必要があります。

住信SBIネット銀行の法人口座の場合、普段は口座名義として「会社名のみ」という印象が強いのですが、口座振替についてはそういう訳にはいかないそうで、会社名のみを記入した一例において、申し込み後、しばらく経ってからNGとなり、不備返却されてしまいました。

改めて新しい用紙に「会社名・代表者役職名・法人代表者名」まで記入し再提出する手間が発生。自動引落開始も思いのほか遅れることに。

住信SBIネット銀行の「口座振替(銀行引落)サービス」に関するページを探すと、下の方に下記のような補足も見つけました。

法人のお客さまへ
お手続きの方法は個人のお客さまと同様ですが、口座振替依頼書の預金者名には、法人名・代表者役職名・法人代表者名を記入いただく必要があります。記入がない場合は、書類不備となりお手続きができませんので、ご注意ください。

住信SBIネット銀行>口座振替(銀行引落)サービス

依頼書にはじめから代表者役職名や法人代表者名を書く欄が設けられているものもあり、さすがにその事例は問題ないようです。ざっくり口座名義人欄しか書かれてしない用紙でも、役職名と代表者名を忘れないようにしましょう…😊


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