小規模企業共済(中小企業基盤整備機構)、個人事業主本人が死亡した場合の共済金の請求方法

中小企業基盤整備機構(中小機構)による「小規模企業共済」、共済金の請求事由が「個人事業主本人が死亡しました」で、共済金等請求者が「遺族」の場合、この「契約者の死亡(個人事業主)」ページの手続きが該当します。

 今回は「下記の書類を準備してください」のうち「(1)請求者が配偶者(第1順位)の場合」に該当する事例です。

資料請求フォームで共済金等請求書を取り寄せる

 とにかくまずは「②請求書の入手」にある通り「資料請求フォーム」から「共済金等請求書(様式小701)」を取り寄せます。

 このフォームでは必ず「契約者番号(9桁)」の入力が必要です。「請求部数」欄は1部にしました。

 オンラインでPDFファイルとしてダウンロードすることはできず、必ず郵送を待つ必要があります。到着まで約1週間ほどかかりました。

「小規模企業共済に係る共済金等請求書」の記入・押印

 中小機構から料金後納の普通郵便で届いた封筒には、ページ数があるものも含め、沢山の書類が入っていますが、その中にある「小規模企業共済に係る共済金等請求書」の記入を優先します。

 この「共済金等請求書」の記入例(記入方法)は、中小機構のサイトから事前にPDFでダウンロードし確認することもできます(届いた封筒にも入っています)。

 2ページある記入例のうち、今回は2ページ目「記入例2一共済契約者死亡による請求の場合」の方を参考にします(この点を間違わないように…)。

 ⑯請求事由は、見開き右ページの一覧にある通り、コード「1102」(個人事業主の死亡)を記入しました。

記入済み「共済金等請求書」を持って銀行窓口へ

 記入済みの「共済金等請求書」を持って受取口座の金融機関(銀行)の窓口へ行きます。

 中小機構の「契約者の死亡(個人事業主)」ページでいうと「④口座確認印を受ける」の工程です。

 一応、通帳、キャッシュカード、銀行印を持参したのですが、結果的には「共済金等請求書」を渡すだけで済みました。これは何となく各金融機関や担当者によって変わる気がします。おそれく持って行った方が二度手間のリスクを回避できて安全だと思います。

 10分位したら呼ばれ、金融機関確認印の欄に「金融機関確認印」が押された状態で「共済金等請求書」原本が返却されました。金融機関コード、店舗コードの欄も記入してくれていました。

 一体、何があったのか?とか、詮索はありませんでしたが、これもその金融機関や担当者、普段の付き合い具合によってだいぶ変わる気がします。今回は、特に顔見知りの銀行担当者がいる訳ではない間柄、状態での訪問でした。

実印を押印

 この書類への押印は、同封する印鑑登録証明書と同じ(請求者の)実印を押す必要があります。受取口座を記入するため、銀行印を押すのかと間違えそうですが、実印です。そのための印鑑登録証明書の添付となります。銀行印を押す場所はありません。

 なお、捨印については中小機構のサイトに下記のような説明があります(2022年3月31日付け)。念のため押しましたが、各自の判断になりそうです。

<捨印欄の押印について>

捨印欄が残る様式についても、契約者の希望により捨印欄に押印がなかったとしても不備扱いにはなりません。その場合の訂正は、上記の「はんこレス様式の訂正方法について」と同様の方法で行います。

中小機構>共済制度>共済の重要なお知らせ>共済手続きにおける認印等の押印廃止に伴う様式変更について(令和4年4月1日より)

実際に送った書類の一覧

 下記の書類を送りました。

  • 共済契約者(つまり亡くなった個人事業主本人)の戸籍謄本(コピーはダメで「原本」)
    *「除籍」の印字がある「全部事項証明」書(かなり多くのケースでこれを「除籍謄本」と呼んでいる印象)
  • 請求者(今回は第1順位の配偶者)の印鑑登録証明書(コピーはダメで「原本」(発行後3か月以内))
  • 請求者(今回は第1順位の配偶者)のマイナンバーカードの両面コピー
    *マイナカードの両面コピーを同封すれば、別途本人確認書類は不要とのこと
  • 死亡した共済契約者(個人事業主本人)のマイナンバーカードの両面コピー
  • 記入・押印済み「小規模企業共済に係る共済金等請求書」原本
    *前述の通り、金融機関確認印の押印も済んでいるもの
  • 共済契約締結証書(詳しくは後述)

 マイナンバーカードの両面コピー(請求者と共済契約者の計2枚)は送られてきた封筒に同封されていた緑色の「マイナンバー確認書類専用袋」に入れ、しっかり糊付けしました。

 これとその他の書類すべてを入れる封筒は自分で用意する必要があります。A4サイズが入る角形2号の封筒を用意し、そこに上記すべてを入れ、送付先と送り主の住所を書いて郵便局に持って行きました。

 個人的には普通郵便での郵便事故を警戒しているため、郵便局の窓口から、日頃愛用している「特定記録郵便」で送りました。

共済契約締結証書を紛失した場合

 「共済契約締結証書」を紛失の場合として「共済契約者番号の確認できる、機構からご契約者への発行書類(原本)で代替可」との説明が公式サイト上にあります。

 中小機構の担当窓口に電話で確認したところ、契約者番号や共済契約者名等が確認できれば良いので「掛金納付状況及び貸付限度額等のお知らせ」や「小規模企業共済掛金控除証明書」でもOKとの回答でした。

 今回はで「掛金納付状況及び貸付限度額等のお知らせ」が見つかったのでその原本を同封しました。

「退職所得申告書」「預金口座振替解約申出書 兼 委託団体払解約申出書」は不要だった

 まず共済金等請求書の見開き右下に赤文字で大きく「別紙の「退職所得申告書」も提出してください」と書いてあるので記入・送付しなければならないのかと思いましたが、その下に下記のような補足があります。

ただし、次の場合は提出していただく必要はありません。
1. 共済契約者が死亡したことを事由として共済金を請求する場合

 電話での確認時に念のため聞いたところ、今回のケースでは「退職所得申告書」の記入・送付は不要とのことでした。

 同様に電話での確認時、「預金口座振替解約申出書 兼 委託団体払解約申出書」も記入・送付が必要なのか聞いたところ、これについても今回のケースでは不要との回答でした。

 「退職所得申告書」「預金口座振替解約申出書 兼 委託団体払解約申出書」いずれも送られてきた封書に入っていましたし、「預金口座振替解約申出書」については1枚目の送付書類一覧に「共済金等請求書」と並んでわざわざリストアップされていたので、さすがに提出を要する書類なのだろうと思っていました。

 不要なら同封しないでおいてもらえると助かるのですが、オペレーション上、難しい理由があるのかもしれません…(もしくは不要だと明記しておいてほしい…)。危なく無駄に頭を悩ませる時間を浪費するところでした…。


 さて、この手続きをされている方ということは、当方と同じように大変な状況下におられる方だと思われます。少しでも何かご参考になれば幸いと思い、記録に残させていただきました…😊


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