Pro Tools(プロ・ツールス)の無料版、いつの間にか「Pro Tools First」から「Pro Tools Intro」に変わっていました。

Wikipediaによると「Pro Tools Intro」は「Pro Tools First」の後継という位置付け。個人的には迷走している一環という印象があります。
だいぶ前からApple Logic ProとAdobe Auditionでほとんどの作業をカバーできているため、Pro Toolsといえば、外部のスタジオに入った時だけミキサーが使うDAWという存在になってしまっていました。
まだ「Sound Designer」や「Sound Tools」という仕組みがあった1990年代初頭から、すでに仕事で使っていたほど、出会いは古いのですが…。
今回、昔、MAスタジオでバックアップされたPro Toolsの古いセッションファイル(Ver.5らしい)を「Pro Tools Intro」で開けるのかどうか試す必要があり、インストールしてみました。インストール先はmacOSのMacBook Air(M1)。
インストールまでは無事に進み、いざ起動すると起動途中で「Error – Pro Tools Studio Subscription」とのアラートのエラー。英語で下記のような記載。
Avid(アビッド)のアカウントは持っているため、ログイン後、「Pro Tools Intro」ページからダウンロード。「iLok」も必要とのことだけど、普段から他のDAWで使っているので問題なさそう。

Error – Pro Tools Studio Subscription
Pro Tools Studio Subscription could not be loaded. Please contact the software publisher for support using this software.
Error details:
Error 2000: An iLok background component required to validate the license for this product is not running. If rebooting does not fix the issue, please visit this help page:

iLokに起因する問題のようで、取り敢えずリンク先を開き、macOSの部分を読むと具体的な解決手順が載っていました。
それによると「In macOS Ventura 13.0, the service is incorrectly identified as Avid Pro Tools.」つまり「macOS Ventura 13.0においては(おそらくmacOSの「ログイン項目」の「バックグラウンドでの実行を許可」辺りがiLokを)Avid Pro Toolsとして誤認してしまう」ことに起因する模様。
その時点でのmacOSは「Ventura 13.7.1」だったので、マイナーバージョンアップやパッチバージョンでは解決せず、バージョン13のVenturaなら生じる現象のよう。
悪いのがAppleなのか、Avidなのか、iLokなのか、それは曖昧で分かりません…。
いずれにせよ、説明に従ってmacOS標準の「アクティビティモニタ」アプリを起動し、「ネットワーク」リストに「licenseDaemon」があるか確認するも見当たりません。
「ない場合」の説明の通り、macOSの「システム環境設定」を開き「一般」>「ログイン項目」>「バックグラウンドでの実行を許可」を確認します。
この中の「iLok License Manager.app」と「PACE Anti-Piracy, Inc.」がオンになっている必要があるとのこと。両方とも、すでにオンではありましたが、一度オフにし、再度オンにする作業を実施。その上でMac自体を再起動しました。
再び「Pro Tools Intro」を起動すると問題なく立ち上がりました。

但し、古いセッションファイルを開こうとしても、インポートを使っても、セッションを再現することはできませんでした。
このファイルはPro Toolsの古いバージョンで作成されているため、開くことができません。
本件自体は、本格的にPro Toolsの有料版、本製品を導入しているMAスタジオに相談してみる方針となりました。無料版で再現できれば、時間もコストもかけずに済んでのですが残念…。
この手のテスト的なインストールは、普段使っているアプリの動作に悪影響を及ぼす可能性もあるため、近いうちに「Pro Tools Intro」関係はアンインストールしようかと思っています。Firstが無くなったように、開発側も本気で継続的に面倒を見るつもりはないでしょうし…。
気になったのは、どの時点だったか、iLokに絡み、Sound Radix「AUTO ALIGN 2」のオファー画面が現れたこと。間違ってインストールしてしまった時のためにスクショ。余計なアプリやプログラムを誤って入れてしまいそうな工程は苦手。未知の不具合で無駄な時間を取られるのがとてもイヤです…。

ちなみに、Avidの公式サイトは、いつの間にか日本語での表示が無くなってしまったようです。言語切替では選べないし、唯一このページ経由でフッターの日本語によるリンクを辿っても「404 Not Found」のサーバエラーばかり。
Avid JapanのXアカウント(@avidjapan)だけは今も更新が続いているようです。どんな経緯なのか気になります…😊